映画に感謝を捧ぐ! 「新猟奇島」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はラルフ・ブルック監督の「新猟奇島」に  感謝を捧げようと思います。  1932年の映画「猟奇島」をもとにして  1959年に作られた本作は  和やかにして偉大な異常心理サスペンスであります。  猟奇サスペンス&山系ホラー的状況を  ゲーム&アトラクション感覚で描写していくストーリー&演出が  効率的に進行していく光景は  私に「紳士性と残虐性を兼ね備えた悪漢」の魅力と  「暴力の日常化&閉鎖空間がもたらすモラル崩壊」を  娯楽的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (敵将の最後に捻りを利かせることによって  ブラック・ユーモアと省エネ精神が入り交じった  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「サバイバル・ゲーム系怪談」の一翼を担う  軽量作であると言えるでしょう。  人間狩りの恐怖よりも冒険活劇&スポーツ映画気質を重んじた  ストーリー展開と残酷描写によって  後年の「ランボー」等に通じる道を切り開いた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。