映画に感謝を捧ぐ! 「ハウス HOUSE(1977年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は大林宣彦監督の「ハウス HOUSE(1977年版)」に  感謝を捧げようと思います。  夏休みに伯母の家を訪れた女子高生と  友人たちの運命を描いた本作は  大林宣彦監督の趣味人魂&映像技を  日本映画界に知らしめた和製ホラー映画であります。  少女趣味&スター主義的見せ方  ギャグ漫画的映像表現、お化け屋敷的特殊効果を  余すところなく発揮するために生成されたストーリーと  アイドル感満載の主演女優一行を取り巻く  濃厚すぎる脇役陣が軽やかに猛進する光景は  私に「趣味とビジネスの融合」・「CM&バラエティ番組技法の映画的活用法」  「愛と狂気、残酷さと滑稽さの近似性」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (悲劇的結末をハッピー・エンド風にまとめ上げた幕切れが  「感動作」と称される作品群に対する  可笑しくも鋭い皮肉となっている点も見逃せません。)  まさに「和製ファンタジー・コメディ怪談」の一翼を担う  大珍作であると言えるでしょう。  多彩な映像テクニック&配役と  独特の作家性&ユーモアセンスによって  後年のホラー&コメディに対する「道しるべ」の一つとなった本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。