映画に感謝を捧ぐ! 「帰って来た男」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・L・ベア監督の「帰って来た男」に
感謝を捧げようと思います。
西部劇 パーフェクトコレクション スー族の叛乱 DVD10枚組 ACC-058 - アーサー・ケネディ, マレーネ・ディートリッヒ, ジョン・ウェイン, ランドルフ・スコット, グレン・フォード, スターリング・ヘイドン, ウォーレス・ビアリー, フェイ・レイ, ロバート・ミッチャム, ジェフ・チャンドラー, デニス・モーガン, ゴードン・マクマレイ, ロリー・カルホーン, フリッツ・ラング, ウィリアム・A・サイター, チャールズ・ヴィダー, チャールズ・マークィス・ウォーレン, ジャック・コンウェイ, ハワード・ホークス, ルイス・マイルストン, ロイド・ベーコン, ヘンリー・ハサウェイ, エドウィン・L・マリン, リチャード・L・ベア
保安官の息子「ローガン」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
活劇的な皮肉に包まれた西部劇であります。
武闘派的な性格故にトラブルを連発する男
彼に振り回される人々、利用しようとする悪漢
葛藤を抱きながら彼を追う男たちの姿を
西部劇的アクション・シーンを網羅しつつ
緩やかに描いていくストーリー&演出は
私に暴力&胡散臭さに満ち溢れた世界が
「笑い所」の領域に到達する現象と
無法者と警察機構の秘めたる近似性を
西部劇的に表現する試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(勝利によって無法者的行為を曖昧化し
能天気なハッピー・エンドへと着地する豪腕ぶりが
爽快感とブラック・ユーモア風味の入り交じった
味わいを放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級西部劇型暴力&秩序論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
サスペンス的どんでん返し主義と
「娯楽西部劇的サービス精神のせめぎ合いによって
意外な真相&友の裏切りが悲劇性よりも
滑稽さを感じさせる状況となる」
「暴力&銃撃満載でありながら
残酷さの薄いストーリー展開」という
怪現象に遭遇させてくれた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。