映画に感謝を捧ぐ! 「早すぎた埋葬(1935年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・H・オウア監督の
「早すぎた埋葬(1935年版)」に感謝を捧げようと思います。
ホラー ミステリー 文学映画 コレクション 疑惑と迷宮の世界 DVD10枚組 ACC-222 - チャールズ・ロートン, リチャード・アーレン, フレデリック・マーチ, ミリアム・ホプキンス, ギブソン・ゴーランド, ザス・ピッツ, オリヴィア・デ・ハヴィランド, リチャード・バートン, ウィリアム・パウエル, マーナ・ロイ, エリノア・パーカー, ギグ・ヤング, アレクシス・スミス, エロール・フリン, バーバラ・スタンウィック, ロバート・ヤング, フローレンス・ライス, ジェームズ・エリソン, ヘザー・エンジェル, ジョン・ハワード, エリッヒ・フォン・シュトロハイム, ドワイト・フライ, アール・C・ケントン, ルーベン・マムーリアン, エリッヒ・フォン・シュトロハイム, ヘンリー・コスター, エドワード・バゼル, ピーター・ゴッドフリー, トッド・ブラウニング, ジョン・ブラーム, ジョン・H・オウア
エドガー・アラン・ポーの同名小説を
もとにして1935年に作られた本作は
軽快にして多彩な凶悪性に彩られた
怪談映画であります。
愛憎劇的狂気、ホラー的狂気、SF的狂気が
融合することによって生成された
ストーリー&演出、キャラクター造形が
上品さ、陰鬱さ、効率性の均整を保ちながら進行する光景は
私に「医師&科学者的技術」を駆使した犯罪計画と
殺人に背を向け、残酷描写を抽象化しつつ
怪奇的恐怖を醸し出す妙技の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(狂気に心身を蝕まれながらも
一定の良心&理性を維持しようとする
マッド・ドクターの姿に心打たれる
決着の付け方となっている点も見逃せません。)
まさに「非殺人系怪談映画」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
怪物的俳優&監督E・V・シュトロハイムの存在力
怪奇作家E・A・ポーならではのサスペンス+ホラー的発想&作劇法
見世物的残酷描写に依存することなく
登場人物を覆う狂気&惨劇を描写する映像技によって
後年のサスペンス&ホラー映画に対する
「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。