映画に感謝を捧ぐ! 「ファントマ(1947年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャン・サシャ監督の
「ファントマ(1947年版)」に感謝を捧げようと思います。
フランス映画 パーフェクトコレクション フィルム・ノワール 真夜中まで DVD10枚組 ACC-211 - マルセル・ムールジ, レイモン・ペルグラン, モーリス・シュヴァリエ, マリー・デア, ピエール・ルノワール, ルイ・ジューヴェ, マドレーヌ・ロバンソン, フェルナン・ルドー, ルネ・フォール, エリッヒ・フォン・シュトロハイム, ジャニー・オルト, フェルナンデル, ベルト・ボヴィ, ピエール・フレネー, ミシェル・アルファ, マリア・モンテス, ジャン=ピエール・オーモン, リリー・パルマー, マルセル・エラン, シモーヌ・シニョレ, アレクサンダー・リニョオ, フェルナン・グラヴェ, エドウィジュ・フィエール, アンドレ・カイヤット, ロバート・シオドマク, アンリ・ドコアン, クリスチャン=ジャック, ピエール・シュナール, カルロ・リム, ジョルジュ・ラコンブ, フランソワ・ヴィリエ, ジャン・サシャ, ロバート・シオドマク
ピエール・スーヴェスト&マルセル・アランの
同名小説シリーズをもとにして1947年に作られた本作は
緩やかさと凶暴さが交錯する犯罪映画であります。
「ファントマ」を破壊的なテロリスト集団の主として描きながらも
暴力性を抑制し、緩やかに描いていく
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「大量殺人」を上品に描写する映像技と
欲望と愛情の間で揺れ動く悪漢造形の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(映像的迫力を追求しつつ
「新たなる戦い」の可能性を残す
決着の付け方となっている点も見逃せません。)
まさに「テロリスト入り泥棒映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
段階的に破壊性を増していきながらも
軽やかさ&上品さを保ち続けるバランス感覚によって
後年の泥棒&テロ対策映画に対する道しるべの
一つとなった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。