映画に感謝を捧ぐ! 「ウーナ 13歳の欲動」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はベネディクト・アンドリュース監督の

 「ウーナ 13歳の欲動」に感謝を捧げようと思います。

ウーナ 13歳の欲動 [DVD] - ルーニー・マーラ, ベン・メンデルソーン, リズ・アーメッド, ルビー・ストークス, ベネディクト・アンドリューズ, デヴィッド・ハロワー, マヤ・アンセレム, パトリック・デイリー, ジーン・ドゥーマニアン, デヴィッド・ハロワー, ルーニー・マーラ
ウーナ 13歳の欲動 [DVD] - ルーニー・マーラ, ベン・メンデルソーン, リズ・アーメッド, ルビー・ストークス, ベネディクト・アンドリューズ, デヴィッド・ハロワー, マヤ・アンセレム, パトリック・デイリー, ジーン・ドゥーマニアン, デヴィッド・ハロワー, ルーニー・マーラ

 デヴィッド・ハロワーの戯曲「Blackbird」を

 もとにして作られた本作は

 陰鬱なる技巧に彩られた愛憎劇であります。

 少女に対する性的欲求によって破滅へと誘われた後

 過去を捨て、新たなる人生を歩もうとする男と

 彼とのロマンスによって少女時代を破壊されながらも

 「愛と憎しみが入り交じった思い」を抱き続ける女の危険な関係

 ポルノとサスペンスの技を融合させながら

 静かに描いていくストーリー&演出は

 私に「性的衝動」に制御し得なかった人々の悲劇を

 映画的に表現する試みと

 愛の持つ「猛毒&心理戦要素」の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (様々な問題を曖昧化し

 不安感を高めながら登場人物を突き放すことによって

 鑑賞者の想像力を刺激するかのような

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「異常心理系愛憎劇」史上屈指の

 静かなる怪作であると言えるでしょう。

 秘密、ビジネス的計略、性衝動、狂気が渦巻きながらも

 「穏やかな日常」の装飾を纏い続ける世界が崩れていく姿を

 クール且つ幻惑的に描いていく本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。