映画に感謝を捧ぐ! 「悪魔のサンタクロース 惨殺の斧」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はチャールズ・E・セリアー・Jr監督の

 「悪魔のサンタクロース 惨殺の斧」に感謝を捧げようと思います。

悪魔のサンタクロース 惨殺の斧 [Blu-ray] - リリアン・ショーヴァン, ロバート・ブライアン・ウィルソン, ギルマー・マコーミック, チャールズ・E・セリア―・Jr
悪魔のサンタクロース 惨殺の斧 [Blu-ray] - リリアン・ショーヴァン, ロバート・ブライアン・ウィルソン, ギルマー・マコーミック, チャールズ・E・セリア―・Jr

 サンタクロース姿の強盗によって

 両親を殺害された男「ビリー」と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 過激且つ生真面目なメッセージ性と

 ブラック・ユーモア的発想を兼ね備えたホラー映画であります。

 クリスマス+サンタクロース=善良という公式を

 逆手に取るというアイデア

 犯罪被害者遺族の心理状態を理解し

 最善の対応を心がける事と

 幼少期における生活環境の重要性を世に訴える試み

 1980年代ホラーの定番要素を融合させた

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に、アトラクション的残酷描写と社会派的メッセージを

 共存させる妙技と

 和やかな装飾&音楽が恐怖を高めていく現象の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (新たなる狂気の目覚めを感じさせる幕切れと

 緩やかさと残酷性が絡み合う挿入歌に

 包まれたエンドロールも見逃せません。)

 まさに「殺人鬼系ホラー型環境&犯罪被害対策論」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 見世物的恐怖と心理的恐怖を巧みに両立させる

 バランス感覚を誇る軽業的作品の一つにして

 「クリスマスを題材としたホラー映画」界における

 英雄的作品である本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。