映画に感謝を捧ぐ! 「11:14」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はグレッグ・マルクス監督の

 「11:14」に感謝を捧げようと思います。

11:14 [DVD] - グレッグ・マルクス
11:14 [DVD] - グレッグ・マルクス

 10時56分~11時14分の間に繰り広げられる

 様々な事件を描いた本作は

 技巧的且つ豪快に「罪の引力」を描いていく

 サスペンス映画であります。

 それぞれの理由で罪を犯し

 追いつめられていく人々の運命が

 段階的に繋がっていく姿を

 時系列操作を繰り返しながら描いていくストーリー&演出は

 私に「時間的制約」の中で物語を広げていく挑戦と

 行いと報いの関係&アメリカ社会の暗部を

 軽やかに描いていく試みの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (トラブルの「根源」に位置する悪女の最期を

 暗示的に写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「軽量級時間限定型サスペンス入門」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 「パルプ・フィクション」・「クラッシュ(2004年版)」の流れを汲みつつ

 軽量+ブラック・ユーモア化させることによって生を受けた本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。