映画に感謝を捧ぐ! 「シビル・アクション」
映画感謝人GHMです。
今回はスティーブン・ザイリアン監督の「シビル・アクション」に
感謝を捧げようと思います。
ジョナサン・ハーの同名ノンフィクション小説をもとにして作られた本作は
ひねりの利いた「ハッピーエンド」の姿に驚かされた作品であります。
被害者の心情など無視して、早期解決至上主義を貫くはずの主人公が
自らの財産・人望・名声を犠牲にして
不利な長期戦に挑み続けたことによって
もたらされる「主人公不在のハッピーエンド」は
私に「私欲のために情熱を注ぐ者は
私欲を捨てた場に情熱を注ぐことも可能である」
ことを見せてくれました。
(主人公を演じているのが「悪役の雄」J・トラボルタであることが
メッセージの重みを高めているように思います。)
R・デュバル扮する敵方弁護士の穏やかな雰囲気や
「感動の押しつけ」を廃し、クールに進行していく
ストーリー展開も印象深いものがあります。
まさに「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」を象徴する
実話系映画であるといえるでしょう。
欲にまみれた日々がもたらした「不浄の財」を洗い流し
新たなる道を歩む人物の姿を静かに描いた本作と
生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。