映画に感謝を捧ぐ! 「FASTENER」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は丹下紘希監督の「FASTENER」に
感謝を捧げようと思います。
Jam Films 2 [DVD] - オムニバス・ムービー, 片桐仁, 市川実日子, 韓英恵, 麻生久美子, 須賀貴匡, すほうれいこ, 有岡大貴, 嶋田久作
Mr・Childrenの楽曲「ファスナー」を
もとにして作られた本作は
軽快なる絵画性&文学性に彩られた
青春映画であります。
キスによって開かれた「奇妙な世界」を通じて
セックス、建て前と本音、集団心理
娯楽の本質に迫る
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「子供時代と大人時代の境界線」に立つ
人間の思いを映画的に表現する試みと
言葉による状況設明を抑制し
「映像」で語る映画作りの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(主人公の決断を通じて
物語の終わりが「始まり」への扉であることを
示すかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級映像文学」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
純文学の神秘性、ポルノの性的要素
サスペンス的暴力&狂気性、恋愛劇的甘み
風刺喜劇的ブラック・ユーモアが絡み合う本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。