映画に感謝を捧ぐ! 「青い蜜の香り」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はイリアナ・エスタノル&ヨハンナ・リエサ監督の
「青い蜜の香り」に感謝を捧げようと思います。
青い蜜の香り [DVD] - サラ・トス, イリアナ・エスタノル, ヨハンナ・リエサ, イリアナ・エスタノル, ヨハンナ・リエサ, サラ・トス, ケレム・アブデルハメッド, ルカ・フォン・シュレイダー, マックス・クエス, ミリッサ・イロワ, バレンティン・グルーバー
ウィーンの一角で暮らす男女6人の運命を描いた本作は
陰性の愛をクールに写し出す青春映画であります。
現状打破のため性的ビジネスに挑む男女
アウトロー的な日々を生きる男女の愛
身体的ハンディキャップを抱えた男と
彼の真実を求める女との愛を
ポルノ的性描写をハサミながら淡々と描いていく
ストーリー&演出は
私に「愛の多様性&魔性」と「時代性と若者心理の関係」を
映画的に表現する試みの一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(1970年代的破滅性と純文学の香りを兼ね備えたかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰鬱系多角型恋愛劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
恋愛映画+青春映画を形成する要素の数々
短篇集的作劇法、ポルノ+サスペンス的映像技
ヨーロッパ的「人種のるつぼ」感が一堂に会し
娯楽的盛り上げを抑制しながら進行する本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。