映画に感謝を捧ぐ! 「月に囚われた男」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はダンカン・ジョーンズ監督の「月に囚われた男」に
感謝を捧げようと思います。
月に囚(とら)われた男 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray] - サム・ロックウェル, ケヴィン・スペイシー, ドミニク・マケリゴット, カヤ・ステゴラーリオ, ダンカン・ジョーンズ
月面基地でロボットと共に働く男「サム・ベル」の
運命を描いた本作は
堅実さとハッタリ精神が交錯するSF映画であります。
舞台となる空間&キャラクター数を節約しつつ
スリル&サスペンスを引き出そうとする堅実さと
状況設明&娯楽的装飾を極限まで抑制する事によって
生成される神秘性を兼ね備えたストーリー&演出は
私にSF的装飾とサスペンス的状況設定を
融合させる事によって生じる科学反応と
1970~80年代SF精神と2000年代SF技法による
共同戦線の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(主人公の生還→反抗への一歩を
驚異的なクールさで示した幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「空間限定型宇宙系SF」の究極形態を目指して
静かに歩む一作であると言えるでしょう。
空間的制約&情報抑制がもたらす恐怖、企業的狂気
機械&宇宙の持つ無機質感
種族の枠を超えた男同士の絆が絡み合う本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。