映画に感謝を捧ぐ! 「キャビン・イン・ザ・ウッズ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はジャスティン・ベンソン&アーロン・ムーアヘッド監督の

 「キャビン・イン・ザ・ウッズ」に感謝を捧げようと思います。

キャビン・イン・ザ・ウッズ LBXC-612 [DVD] - ピーター・シレラ
キャビン・イン・ザ・ウッズ LBXC-612 [DVD] - ピーター・シレラ

 薬物依存症の男「クリス」と友人「マイク」の運命を描いた本作は

 静かなる妖気に包まれた怪奇映画であります。

 薬物に心身を蝕まれた友を救うための

 監禁&共同生活が

 奇妙な周辺人物と謎めいた現象によって

 怪談の世界へと変異していく姿を

 淡々と描いていくストーリー&演出は

 私に「残酷描写」に依存しない怪奇恐怖生成術と

 「モンスターを登場させないホラー映画作り」の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (穏やかなる絶望感を示しつつ

 登場人物の末路を曖昧化するという

 離れ業に挑んだ幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「穏健+神秘派山系ホラー」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 不条理な現象による恐怖、薬物による狂気が生み出す恐怖

 暴力がもたらす恐怖が交錯する本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。