映画に感謝を捧ぐ! 「コミュニストはSEXがお上手?」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はアンドレ・マイヤー監督の

 「コミュニストはSEXがお上手?」に感謝を捧げようと思います。

コミュニストはSEXがお上手? 【DVD】 - ハピネット・オンライン
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 旧東西ドイツの「セックス史」に関する一部を記録した本作は

 怪しさと和やかさが交錯する記録映像であります。

 実写映像とアニメーション映像

 ポルノ的性描写とホームドラマ的日常描写

 大作的スケール感と軽量級作品的サービス精神を

 状況に応じて使い分けながら

 「国民目線の旧東西ドイツ史」を写し出そうという試みは

 私に「セックスと社会&政治の複雑な関係」を

 世に示すための手法と

 胡散臭さと現実感が独特のバランスで共存する現象の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「祖国の統一」に対する喜びを変化球的に

 表すかのような幕切れに

 心打たれる作品であるという点も見逃せません。)

 まさに「ブラック・ユーモア+ポルノ系東西ドイツ史入門」の

 称号にふさわしい作品であると言えるでしょう。

 G・ヤコペッティ監督作の流れを汲みつつ

 諸国の娯楽文化を融合させたかのような映像&語り口の中と

 第2次大戦後のドイツを襲う試練&葛藤と

 資本主義&共産主義、性的欲求&宗教+政治に対する

 一考察が絡み合う本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。