映画に感謝を捧ぐ! 「流砂」
映画感謝人GHMです。
今回はアーヴィング・ピシェル監督の「流砂」に
感謝を捧げようと思います。
自動車修理工場で働く主人公の「転落の日々」を
描いた本作は
哀愁とおかしみに満ちた女難映画であります。
デート代20ドルの横領から始まった主人公の「罪」が
強盗殺人にまでふくらんでいく姿を
ジェット・コースターの如きスピード感で描いていくことによって生まれた
「哀しくも滑稽なる物語」は
私に「罪」の持つ引力の恐ろしさと「真実の愛」を見つけることの難しさを
再認識する機会を与えてくれました。
(深まりゆく悲劇を逆手に取った
肩すかし的な幕引きも印象的であります。)
まさに「スピード感あふれる犯罪滑稽劇」と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
ロマンスや感傷を最小限にとどめ
日常に潜む「破滅への扉」を描くこと徹した本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。