映画に感謝を捧ぐ! 「フル・モンティ」
映画感謝人GHMです。
今回はピーター・カッタネオ監督の「フル・モンティ」に
感謝を捧げようと思います。
誇りと生活を賭けてストリップ・ダンスに挑む
男たちの姿を描いた本作は
90年代イギリスの空気と英国喜劇の伝統が
見事に調和した作品であります。
失業によって誇りを失い、家族をも失おうとしている男たちが
生涯をかけた「裸踊り」に挑む姿を
陽気な映像・音楽を織り交ぜながら描くことによって生まれた
「可笑しくも哀しい現代喜劇」は
私を感動と笑いの渦に巻き込んでしまいました。
(主役たちが品行方正な善人ではなく
空虚なプライドにしがみつく人物として描かれていることが
共感と悲劇性を高めている点も見逃せません。
まさに「イギリス風味に彩られた(社会人への応援歌)」で
あると言えるでしょう。
現代日本にも通じる「90年代イギリスの病」と
喜劇における「哀愁」の重要性を再認識させてくれた本作と
生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。