映画に感謝を捧ぐ! 「キカ」
映画感謝人GHMです。
今回はペドロ・アルモドバル監督の「キカ」に
感謝を捧げようと思います。
メイクアップ・アーティストのキカと
彼女を取り巻く人々の姿を描いた本作は
エロスとバイオレンスに満ちあふれた作品であります。
倒錯的でありながらもユーモラスな「エロス」と
社会的・心理的狂気に彩られた「バイオレンス」が一体となった世界を
陽気な映像・音楽と共に描くことによって生み出された
「陰陽交わる倒錯世界」は
私にユーモアと狂気の入り交じった時間をもたらしてくれました。
(明るいムードの中にあっても「レイプがもたらす心身の傷」を
きちんと描いている点にも好感が持てます。)
まさに性的・社会的・心理的狂気を描いた作品であると
言えるでしょう。
明るくエロティックな雰囲気の中に
静かなる恐怖を宿す本作と
生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。