映画に感謝を捧ぐ! 「哀愁」
映画感謝人GHMです。
今回はマーヴィン・ルロイ監督の「哀愁」に
感謝を捧げようと思います。
ロバート・E・シャーウッドの戯曲をもとにして作られた本作は
華やかさの中に風刺精神を宿した作品であります。
男性の直線的思考と戦争に翻弄された女性の悲劇を
ロマンティックな表現法で描くことによって生まれる
「美しくも皮肉な空気」は
私に「純愛」の持つ危うさと戦争の残酷さを再認識する機会を
与えてくれました。
(品格のある俳優・女優陣と格調高い音楽が
「運命の非情さ」をより鮮明にしている点も見逃せません。)
まさに悪意なき残酷さに満ちあふれた恋愛悲劇であると言えるでしょう。
過激な描写に頼ることなく戦争・階級社会・男性の傲慢さに対する
批判を放った本作と
生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。