映画に感謝を捧ぐ! 「第十七捕虜収容所」

 映画感謝人GHMです。

 今回はビリー・ワイルダー監督の「第十七捕虜収容所」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ドナルド・ビーヴァン&エドモンド・トルチンスキーの舞台劇を

 もとにして作られた本作は

 万物に喜劇の種子が宿ることを世に示した作品であります。

 「捕虜収容所のスパイ・サスペンス」というシリアスな題材を

 軽妙なる会話アクションと皮肉の効いた作劇法を駆使するによって

 「厳しさとユーモアを兼ね備えた物語」に仕立て上げた

 スタッフ陣の発想力・技術力は

 私に「逆境におけるユーモアの大切さ」を再認識する機会を

 与えてくれました。

 (W・ホールデン扮する主人公を偽悪的な人物にすることによって

 単なる「勧善懲悪」を超えた深みを与えている点も見逃せません。)

 まさに「程よく混ざり合ったコミカルとシリアス」がもたらす化学反応を

 堪能できる作品であると言えるでしょう。

 B・ワイルダー監督の明るさと秘められた意地悪さが

 

 他の戦争サスペンスにはない味わいとなって現れた本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。