映画に感謝を捧ぐ! 「落ちた偶像」

 映画感謝人GHMです。

 今回はキャロル・リード監督の「落ちた偶像」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 

 グレアム・グリーンの小説「地下室」を

 彼自身の脚色によって映画化した本作は

 「純粋力」の強さと恐ろしさを

 サスペンス・タッチで表現した作品であります。

 少年の純粋さと想像力によって

 大人たちが翻弄され

 自らの正体をさらしていく姿を

 闇と光を生かした映像技とブラック・ユーモア

 駆使して描くことによって生まれる「滑稽なる残酷さ」は

 私に「童心」の持つ可能性と「大人の関係」に秘められた弱さを

 示した作品であります。

 まさに「人生の皮肉」を写し出した

 のぞき見系サスペンスであると言えるでしょう。

 「純なる心」と「嘘と欺瞞に染まった心」が

 交わることによって生じた奇妙な化学反応を

 堪能させてくれた本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。