映画に感謝を捧ぐ! 「ラッキー・ナンバー」

 映画感謝人GHMです。

 今回はノーラ・エフロン監督の「ラッキー・ナンバー」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 640万ドルのナンバーくじがもたらした

 珍騒動を描いた本作は

 背徳的な笑いに満ちた犯罪喜劇であります。

 登場人物に襲いかかる「トラブル」と「不運」の嵐を

 スリルや現実感を醸し出すことなく描くことによって発生する

 「欲と不条理の世界」は

 私に、「悲劇と喜劇が紙一重の位置にあること」と

 人間の心中に宿る「他者の不運をのぞき見る快感」の存在を

 再認識する機会を与えてくれました。

 (論理性など気にせず

 トラブルの連打をハッピー・エンドへと結びつける潔さが

 驚きと感動を呼び起こしている点も見逃せません。)

 まさに「犯罪映画の常道から不条理喜劇を創造した」

 作品であると言えるでしょう。

 教訓劇に走ることなく、ドタバタ喜劇精神を貫く姿が

 心地良い本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。