映画に感謝を捧ぐ! 「シシリアン(1969年版)」

 映画感謝人GHMです。

 今回はアンリ・ヴェルヌイユ監督の「シシリアン(1969年版)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 オーギュスト・ル・ブルトンの小説を

 もとにして作られた本作は

 バランス感覚に秀でた犯罪映画であります。

 数カ国の持ち味が一堂に会しながら

 

 互いの持ち味を損なうことなく物語を進めていく姿は

 私に「上品と親しみやすさが程よく解け合った

 悪徳の世界」へと誘ってくれました。

 (品格と意地悪さを兼ね備えた終幕も見逃せません。)

 まさに「ヨーロッパの空気」を象徴する作品であると

 言えるでしょう。

 犯罪映画ならではの「段取り芸」と

 ブラックユーモア風味の家族劇が融合することによって生じる

 化学反応を堪能させてくれた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。