映画に感謝を捧ぐ! 「テルマ&ルイーズ」

 映画感謝人GHMです。

 今回はリドリー・スコット監督の「テルマ&ルイーズ」に

 感謝を捧げようと思います。

 ウェイトレスと専業主婦の奇妙な二人旅を描いた本作は

 バイオレンスと人情味が共存する

 異色の女性映画であります。

 青春映画のような陽気さで始まったバカンスが

 罪と暴力に染められた旅へと変化していく過程を

 軽快にして絵画的な演出・主演女優2人の熱演

 (台詞に頼らず「表情」によってキャラクターの変化を写し出している点が素晴らしい!)

 男優陣の個性を生かした名演が

 「激しくも哀しい女性映画」へと進化させていく姿は

 私に「倫理の枠を超えたスリル・運命の残酷さ

 危機によって強まっていく絆の美しさ」に触れる時間をもたらしました。

 

 (悲劇であるにもかかわらず「ある種の開放感」に満ちた終幕も見逃せません。)

 本作こそ「80年代から始まり、70年代に向かう」作品であると言えるでしょう。

 女尊男卑的で荒削りな部分もあるストーリーが

 魅力的なロケーション・善悪の垣根を越えた魅力を放つキャラクター・軽快な音楽によって

 磨き上げられていく光景が

 他の逃亡アクションにはない味わいを生み出した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。