映画に感謝を捧ぐ! 「自殺サークル」

 映画感謝人GHMです。

 今回は園子温監督の「自殺サークル」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 新宿での集団自殺から始まった惨劇の行方を描いた本作は

 鑑賞者の精神に試練をもたらす怪作であります。

 壮絶なる「死と暴力の輪」に囚われた人々の姿を

 激しい残酷描写・漫画的なユーモア・宗教映画的メッセージを交えながら描くという

 恐るべき挑戦は

 私に「精神の平衡を保つ力」・「物事の真意を読み取る力」

 「不快な光景に対する適合力」を試されているような感覚に

 満ちた時間をもたらしました。

 (ストーリー・映像とは不似合いな明るさと情緒を放つ挿入曲の数々と

 鑑賞者を突き放すかのような終幕が

 不条理感を高めている点も見逃せません。)

 

 まさに「狂気文学映画の雄」と呼ばずにはいられない

 作品であると言えるでしょう。

 映画全体から発せられる「負の文学性」によって

 私の「日本製ホラー」に対する傲慢さを打ち砕いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。