映画に感謝を捧ぐ! 「メランコリア」
映画感謝人GHMです。
今回はラース・フォン・トリアー監督の「メランコリア」に
感謝を捧げようと思います。
山奥の豪邸に住む一家を待つ非情な運命を描いた本作は
美と醜・愛と死を静かに描いた作品であります。
ヨーロッパ絵画的な映像・格調高い音楽
R・V・トリアー監督ならではの陰鬱なる人間模様が一堂に会して
「残酷な静寂と皮肉な愛に包まれた悲劇」へと向かう姿は
私に「美しくも残忍な滅亡」を目の当たりにする機会をもたらしました。
(K・ダンスト.C・ゲンズブール.K・サザーランドの持ち味が十二分に発揮されている点
「パーティー参加者」の素晴らしき怪演・闇雲に話を広げず
適正なスケール感を維持するバランス感覚
不条理な物語の中に宿る「風刺性」も見逃せません。)
本作こそ「残酷童話映画」の歴史に輝く作品であると言えるでしょう。
SF映画的な危機を描いているにもかかわらず
活劇的な盛り上げ・ハッピー・エンドに背を向けて
「物質文明の空しさ&精神的結びつきの輝き」を描いた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。