映画に感謝を捧ぐ! 「SF/ボディ・スナッチャー」

映画感謝人GHMです。

 今回はフィリップ・カウフマン監督の「SF/ボディ・スナッチャー」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ジャック・フィニィの小説「盗まれた街」をもとにして作られた

 2作目の映画となる本作は

 時代の空気と恐怖の源流が一体となった作品であります。

 SF的恐怖・ホラー的恐怖・集団心理の恐怖・体制不信の精神が

 絶妙のバランスを保ちながら物語を進行させていく光景は

 私に「SF映画における社会性の大切さ」を再認識する機会と

 多種多様な恐怖を目の当たりにする時間をもたらしました。

 (終幕のどんでん返しに至るまでの「段取り」に説得力を持たせる配慮が

 なされている点も見逃せません。)

 まさに「時代を映す鏡」としての魅力を放つ

 侵略系SF映画であると言えるでしょう。

 映画史上まれに見る「反暴力的侵略者」と

 70年代のアメリカを覆う「不安の渦」が程よく調和した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。