映画に感謝を捧ぐ! 「陰謀のセオリー」

 映画感謝人GHMです。

 今回はリチャード・ドナー監督の「陰謀のセオリー」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 陰謀論に取り憑かれた

 タクシー・ドライバーの運命を描いた本作は

 綱渡り感覚に満ちたサスペンス映画であります。

 主演男優M・ギブソンの「精神病的な熱演」

 

 (2000年代のM・ギブソンを訪れる運命を先取りしているかのような

 感覚に襲われました。)

 幻想的且つスピーディーな映像表現

 膨大な数の情報を動員することによって

 混乱を誘発させるストーリーが一体となる光景は

 私を「90年代流の社会的迷宮」へと誘ってくれました。

 まさに「過剰な情報・物量がもたらす精神的混沌」を写し出した作品であると言えるでしょう。

 R・ドナー監督の持つ「時代の空気を嗅ぎとる嗅覚」と「娯楽職人技」によって

 90年代後半特有の不安と疑心を「映画」という形で表した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。