映画に感謝を捧ぐ! 「ハリーとトント」

 映画感謝人GHMです。

 今回はポール・マザースキー監督の「ハリーとトント」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 アパートを追い出された老人と猫の運命を描いた本作は

 

 社会性とユーモアのバランス感覚に秀でた道中映画であります。

 人間社会が抱える様々な問題に触れながら

 ユーモア精神と心のゆとりを失うことなく静かに進行していく物語と

 「登場人物の大半が善人」という浮世離れした設定であるにもかかわらず

 現実感に満ちあふれたキャラクターが一体となる光景は

 

 私に「優しきファンタジーと静かなるリアリズム」が最高のバランスで

 配合されることの素晴らしさを満喫する時間をもたらしました。

 (主演男優A・カーニーから発せられる「静かなる威厳」が

 作品の味わいと風格を高めている点も見逃せません。)

 

 まさに「世の現実から理想への旅」を描いた作品であると言えるでしょう。

 

 いかなる状況にあってもマイペースを貫きながらも

 不快感を感じさせない主人公コンビ?と

 彼らを取り巻く人々の人情が純度の高い感動を呼び起こす本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。