映画に感謝を捧ぐ! 「ニコライとアレクサンドラ」

 映画感謝人GHMです。

 今回はフランクリン・J・シャフナー監督の「ニコライとアレクサンドラ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ロバート・K・マッシーの著書「ニコライ二世とアレクサンドラ皇后

 ロシア最後の皇帝一家の悲劇」をもとにして作られた本作は

 壮大にして苦味の利いた歴史大作であります。

 華やかな舞台と膨大な人員によって作られた「大作感あふれる映像」が

 時間と共に空しさへとつながっていくストーリー展開は

 私に「1970年代の感覚と歴史大作の伝統」が融合することによって生じる

 化学反応を目の当たりにする機会をもたらしました。

 ある意味本作は「歴史は悲劇であると同時に滑稽劇でもある」ことを体現した

 作品であると言えるでしょう。

 大作映画ならではの「見せ場作り」を最小限度にとどめ

 「歴史の複雑さ・非情さに翻弄された人々」の姿を静かに描いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。