映画に感謝を捧ぐ! 「カラーパープル」

 映画感謝人GHMです。

 

 今回はスティーブン・スピルバーグ監督の「カラーパープル」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 アリス・ウォーカーの同名小説をもとにして作られた本作は

 S・スピルバーグ監督の「非娯楽路線」の先駆けとなった歴史的作品であります。

 「ジョーズ」・「レイダース」・「E.T」等で

 娯楽映画史の潮流をリードしてきたスピルバーグ監督が

 定番のアクション&残酷描写・娯楽的軽快さを抑制し

 文芸映画的表現法・黒人&女性社会に目を向けたストーリーに挑戦する姿は

 

 私に、これまでとは異なる世界へと足を踏み入れようとする

 人間が抱える「産みの苦しみ」と「名状しがたい情熱」を体感する機会を

 もたらしました。

 (音楽担当に「常連作曲家」J・ウィリアムズ氏ではなく

 Q・ジョーンズ氏を起用するという大胆な試みを行っている点も見逃せません。)

 まさに「S・スピルバーグ監督の大いなる実験」と呼ぶべき作品であると言えるでしょう。

 静かなる精神力と愛で理不尽な環境に立ち向かう主人公の姿と

 これまでの路線とは異なる作品に挑むスピルバーグ監督の姿が

 映画と現実の枠を超えて重なり合う本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。