映画に感謝を捧ぐ! 「タバコ・ロード」
映画感謝人GHMです。
感謝を捧げようと思います。
アースキン・コールドウェルの同名小説をもとにして作られた本作は
現実感と童話的ムードの間に立つ作品であります。
衰退の一途をたどる農村の
殺伐とした日常を描いているにもかかわらず
「逆境にあっても生命力とユーモアを失わない人々」の物語として描くことを可能にした
スタッフ&キャスト陣の精神力と技術力は
私に「人の不幸や死を強調して感動を誘発する」作劇法からは得られない
純度の高い感動と
現代にも通じる「社会的病理」の一端に触れる機会をもたらしました。
(「ハリウッド的ハッピー・エンド」の形態を取っているにもかかわらず
ご都合主義の匂いをほとんど感じさせない幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「非娯楽系J・フォード監督作」の静かなる強豪と呼ぶにふさわしい
作品であるといえるでしょう。
社会派映画と人情劇の持ち味がバランス良く配合された本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。