映画に感謝を捧ぐ! 「幽霊紐育を歩く」

 映画感謝人GHMです。

 今回はアレクサンダー・ホール監督の「幽霊紐育を歩く」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 天使の手違いによって肉体と魂を切り離され

 別人として甦った男の運命を描いた本作は

 映画的加工術の妙技を堪能させてくれる

 異色の恋愛劇であります。

 ドタバタ喜劇とサスペンスを融合させたかのような状況を

 情感と品格のある恋愛劇へと変化させることを可能にした

 スタッフ・キャスト陣の技術力と精神力は

 私に「喜劇と恋愛劇の幸運な結婚」の一形態と

 「物語」の持つ可能性の一端に触れる機会をもたらしました。

 (「主人公が荒唐無稽な状況に適応していく姿」を段階的に表現することによって

 作品の説得力を高めている点も見逃せません。)

 まさに「恋愛ファンタジー」の歴史に輝く強豪作と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 ハリウッド流人情&ハッピー・エンド精神と

 怪奇映画的手法が奇妙な形で共存する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。