映画に感謝を捧ぐ! 「アッシャー家の末裔」
映画感謝人GHMです。
今回はジャン・エプスタイン監督の「アッシャー家の末裔」に
感謝を捧げようと思います。
エドガー・アラン・ポーの小説「アッシャー家の崩壊」・「楕円形の肖像」
「リジイア」をもとにして作られた本作は
映像的魅力がストーリーを超越する光景に驚かされる作品であります。
派手な残酷描写やモンスターに依存せず
最小限の特殊効果・サスペンス的見せ方・俳優・女優陣の顔力によって
「怪奇恐怖」を生み出すことを可能にしたスタッフ・キャスト陣の芸術力は
私に、絵画的恐怖と静かなる残酷さに満ちあふれた時間をもたらしました。
(「意図的に結論を不明瞭化する」幕切れが恐怖の幅を広げている点も見逃せません。)
まさに「純文学系怪奇映画」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
台詞・効果音・色彩なき世界ならではの「想像力を刺激する映像」が
昨今のホラー映画とは異なる恐怖を呼び起こす本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。