映画に感謝を捧ぐ! 「ロンリーハート(2006年版)
映画感謝人GHMです。
今回はトッド・ロビンソン監督の「ロンリーハート(2006年版)」に
感謝を捧げようと思います。
もとにして作られた本作は
大衆娯楽要素と皮肉に彩られた実話系犯罪映画であります。
「女性に魂を支配される」という共通点を持つ
刑事と詐欺師の奇妙な対決を
娯楽映画的エロティシズム&暴力描写を駆使して描くという試みは
私に「男性の精神的弱さ」・「女性の精神的強さ&繊細さ」
「人の不幸を娯楽化してしまう」エンターテイナーの宿命に
思いをはせる時間をもたらしました。
(正義の勝利を示しながらも「正義の空しさ」を感じさせる終幕が
作品に文学性を与えている点も見逃せません。)
まさに、鑑賞者の心中に潜む「猟奇的&覗き見的欲求」を刺激しつつ
男女関係の一端を写し出した作品であると言えるでしょう。
終わりなき闘いと「人間社会の闇」をのぞき見る日々に
心身を蝕まれていく正義と
衝動の赴くままに突き進みながらも「愛」を求める悪の姿が
勧善懲悪劇とは異なる気配を放つ本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。