映画に感謝を捧ぐ! 「グリーンベレー」

映画感謝人GHMです。

 

今回はジョン・ウェインレイ・ケロッグ監督の「グリーンベレー」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ロビン・ムーアの同名小説をもとにして作られた本作は

 時代の潮流に取り残された人間の

 悲哀と妄執を感じさせる作品であります。

 西部劇&スパイ活劇風味漂うアクション・シーンと

 ベトナム戦争を「アメリカ流娯楽映画」のルールに沿って加工したストーリーが

 一体となることによって生じる映画的化学反応は

 

 私に「現実と理想の乖離」がもたらす悲劇と

 長きにわたって「アメリカの正義」を体現し続けたJ・ウェイン氏が

 アメリカの腐敗と情報化社会によって

 「アメリカの偽善性」を象徴する存在となってしまったという残酷な真実を

 目の当たりにさせられる機会をもたらしました。

 (映画史上最大級の)「美しくも滑稽な幕切れ」を持つ作品であるという点も見逃せません。)

 まさに「アメリカ映画史の過渡期」を感じさせる作品の1つであると言えるでしょう。

 第2次世界大戦の感覚で「ベトナム戦争」を描くことによって

 「現実逃避の手段」としての映画に引導を渡し

 「現実社会に向き合う映画」の時代を促す作品の1つとなってしまった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。