映画に感謝を捧ぐ! 「3時10分、決断のとき」
映画感謝人GHMです。
今回はジェームズ・マンゴールド監督の「3時10分、決断のとき」に
感謝を捧げようと思います。
エルモア・レナードの小説「Three-Ten to Yuma」をもとにして作られた
映画の2作目となる本作は
2000年代に生を受けた西部劇の運命を感じさせる作品であります。
西部劇の舞台&キャラクターを駆使して
人間の心中に潜む「善と悪」のせめぎ合い・「決断」という行為の重み
危機によって形成される絆・アメリカ流の「英雄礼賛精神」に対する皮肉を描いたストーリー
娯楽的スリル&サスペンス・イタリア西部劇風味の音楽が一体となる光景は
私に「西部劇」を守ろうとする意志の力・暴力を嫌いながらも「大切な人々のために戦う」事を選択した男の勇姿
善悪の枠を超えた「男気」に心打たれる機会をもたらしました。
(B・フォスター扮するチャーリーが放つ「残虐な純愛」と
「友情の勝利」でありながらも苦い後味を残す終幕が
人間社会が「善悪で図りきれぬ存在」であることを暗示している点も見逃せません。)
まさに「勇壮にして陰鬱なる西部劇」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
西部劇の王道と2000年代を覆う「正義の揺らぎ」が独特のバランスで共存する本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。