映画に感謝を捧ぐ! 「橋(1959年版)」

映画感謝人GHMです。

 今回はベルンハルト・ウィッキ監督の「橋(1959年版)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 第2次大戦末期のドイツにおける実話をもとにして作られた本作は

 戦争映画史上屈指の「意地悪さ」を誇る作品であります。

 青春映画から陰性アクションへと向かうストーリー展開

 「少年兵の命を守る」ための秘策によって命を落とす少年達

 命がけで守り抜いた「命令」が一瞬で無意味となる恐怖が一体となる光景は

 私に「日常を強調することによって、戦いの残忍さを強調する」手法

 制御なき理想主義がもたらす惨劇

 「善意が仇」となる状況の最悪形態を目の当たりにさせられる機会をもたらしました。

 (アクション映画的スリルよりも「暴力の残忍さ」を重んじた戦闘場面や

 「全滅」をも凌ぐほどの惨状をクールに処理する幕切れが

 「戦争の暗部」を体現している点も見逃せません。)

 

 まさに「戦争の空虚」を意地悪なユーモアと壮絶なる暴力描写で語る

 戦争映画であると言えるでしょう。

 上層部の意思疎通のズレ&退き際の悪さによってもたらされた悲劇が

 我々に「戦争映画の枠を超えた警鐘」を放つ本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。