映画に感謝を捧ぐ! 「アラン」

 映画感謝人GHMです。

 今回はロバート・J・フラバディ監督の「アラン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

  アイルランド西岸の島「アラン」に生きる人々の姿を描いた本作は

 活劇風味とホームドラマ風味が共存する実録系映画であります。

 過酷な環境の中で繰り広げられる「日常の一こま」を

 サイレント&トーキーの手法をバランス良く配合し

 娯楽的盛り上げ・状況説明を抑制する事によって生成される表現法によって

 実録映画特有の「作り物感&説教臭」を緩和し

 純度の高い「真実味」を感じさせる映像へと進化させていくという挑戦は

 私に「人生の冒険性」・「自然のスケール感」・「実録ならでは輝き」

 「空間的制約によって広がっていく精神的スケール」を同時体験する機会をもたらしました。

 (「自然の厳しさ」を体現すると同時に

 逆境における「ポジティブ精神」の大切さを示した

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに、我々にとっての「冒険」が日常となった人々の人生を

 クールな目線で写し出した作品であると言えるでしょう。

 厳しくも優しい「アラン島の真実」を

 実録性と娯楽性の中間に立って描いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。