映画に感謝を捧ぐ! 「フェイズⅣ/戦慄!昆虫パニック」

映画感謝人GHMです。

 今回はソール・バス監督の「フェイズⅣ/戦慄!昆虫パニック」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 アメリカ屈指のグラフィック・デザイナーS・バス氏にとって

 唯一の監督作となる本作は

 静かなる恐怖と華麗なる映像美に覆われた作品であります。

 「アリと人類の対決」を4段階に分けて描くという手法

 人間を凌駕する「アリ」の熱演ぶり

 光と闇を駆使した「幻想的且つ現実味のある」映像

 娯楽的盛り上げを廃し「実録的」に進行していくストーリーが一体となる光景は

 私に「人類を脅かす存在にエールを送りたくなる」感覚と

 架空の物語に「実話系級の説得力を与える」妙技を

 体感する機会をもたらしました。

 (「人類の敗北」を暗示した幕切れでありながら

 悲劇性よりも和やかさを感じさせるストーリーとなっている点も見逃せません。)

 まさに「技術力・風刺性・現実感」が三位一体となった

 SF映画であると言えるでしょう。

 組織力と自己犠牲の精神によって「逆転世界」を作り出すアリの勇姿に

 感動を禁じ得ない本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。