映画に感謝を捧ぐ! 「笑いのガス」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はチャールズ・チャップリン監督・主演の「笑いのガス」に
感謝を捧げようと思います。
C・チャップリン扮する歯科医助手がもたらす珍騒動を描いた本作は
不人情系チャップリン喜劇の初期を彩る過激作であります。
「医療行為」の重みと
人々の医師に対する信頼を踏みにじるかのような行動を
明るく笑い飛ばす喜劇として表現するという荒業は
私に「権威を笑う精神」の暗黒面と
人々の「歯科医」に対する複雑な思いを喜劇的に表現する妙技に
触れる機会をもたらしました。
(暴力の連鎖がもたらす混乱をアクション映画的に表現した
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「凶悪なる医療喜劇」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
「過激なブラック・ユーモア」を陰鬱さを感じさせることなく表現する
喜劇的技術力によって
後年の喜劇に様々な影響を与えた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を