映画に感謝を捧ぐ! 「さらば青春の光」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はフランク・ロダム監督の「さらば青春の光」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ザ・フーのアルバム「四重人格」をもとにして作られた本作は

 ライブ感覚と1970年代的反権威精神が

 奇妙なバランスで共存する青春映画であります。

 エネルギッシュでありながらも空しさ&危うさを感じさせる

 ストーリー&キャラクターと

 MTV的軽快さ&陽気さを感じさせる演出&音楽が一体となる光景は

 私に「対照的な要素を融合させることによって生じる化学反応」の醍醐味と

 若者心理の光と闇を娯楽要素を保ちながら表現する技法の一端を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (原題をそのまま訳すことなく「作品の本質」を示した邦題

 状況説明を抑制することによって形成される「文学性」

 「人生は悲劇&ハッピー・エンドの二択ではない」ことを

 クールに体現した幕切れとなっている点も見逃せません。)

 

 まさに「ドラッグ的な魅力&恐怖を感じさせる」青春映画であると言えるでしょう。

 

 ミュージカル映画&アイドル映画のような作りでありながら

 青春という「宴」に溺れ、現実を見失った人間の悲劇を描くことに挑んだ

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。