映画に感謝を捧ぐ! 「背徳令嬢」

 映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はティント・ブラス監督の「背徳令嬢」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ロンドン在住のイタリア人女性「カルラ」の運命を描いた本作は

 ノーマルとアブノーマルが

 複雑且つ陽気に絡み合うポルノ映画であります。

 明るい色彩の中で繰り広げられる「多種多様なセックス・シーン」の連打

 恋愛劇の王道と同性愛を強引につなぎ合わせたストーリー

 「タフで奔放な女性陣&魅力の乏しい男性陣」というキャラクター造形

 軽やかにして品のある音楽が一体となる光景は

 私に「論理性&倫理の束縛から解放された世界」が

 時間と共に倫理的な方向へと変化していく感覚と

 愛と真実の危険な関係を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (アクション映画やSFとは異なる「ハッタリの味」を感じさせる邦題と

 典型的でありながらも過激さ&悪ノリを感じさせるハッピー・エンドが

 愛&性欲の奥深さを体現している点も見逃せません。)

 まさに「文学的&教訓的イタリアン・ポルノ映画」と呼びたくなる

 珍品であると言えるでしょう。

 人間の持つ「動物的本能」に忠実な作りでありながら

 人間社会の倫理&真実の価値に対する「一考察」を放つ本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。