映画に感謝を捧ぐ! 「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今年も当ブロクをご愛顧いただき
ありがとうございます。
2014年最後となる今回は
ガス・ヴァン・サント監督の「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」に
感謝を捧げようと思います。
天才青年「ウィル・ハンティング」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
男たちの運命に「転換期」をもたらした人情劇であります。
娯楽的高揚感を抑制し「男の絆」にこだわったG・V・サント監督
喜劇性を保ちつつシリアス劇に向かっていったR・ウィリアムズ
優れた才を持ちながら不遇の日々を送っていたM・デイモン&B・アフレック
バイオレンス色の強い作品で名を成した制作陣が集結する事によって
人情の中に「アメリカ流サクセス・ストーリー」への皮肉を秘めた世界が
形成されていくという映画的化学反応は
私に武術性とユーモアのバランス感覚に長けた「会話」と
人の死や不幸の強調による感動誘発に依存せず
淡々と物語を進行させる手法がもたらす「穏やかなスリル&感動」をもたらしてくれました。
(恋愛劇・西部劇・喜劇の味わいを融合させながらも
クールな雰囲気に包まれた幕切れが
脳天気なハッピー・エンドとは一味違う「余韻」を与えている点も見逃せません。)
まさに「自然派癒し系映画」の雄と呼ぶにふさわしい一品であると言えるでしょう。
ドラマティックな盛り上げを抑制した静かな作風が
ポジティブ且つ穏やかな感動を呼び起こす本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。
追伸 2014年8月11日に逝去されたロビン・ウィリアムズ氏に
謹んで哀悼の意を表します。