映画に感謝を捧ぐ! 「ホワイトハウス・ダウン」

 皆さん、あけましておめでとうございます。

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 2015年初となる今回は

 ローランド・エメリッヒ監督の「ホワイトハウス・ダウン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

ホワイトハウスを占拠した武装集団に立ち向かう

 男たちの運命を描いた本作は

 アメリカン・エンターテインメント魂とブラック・ユーモア

 奇妙な形で共存するアクション映画であります。

 映像テクノロジー・肉体・ホワイトハウスの限りを尽くして

 

 アメリカ流アクション映画の定番要素を総なめにすることよって生じる

 

 パロディ的ムード

スター映画的豪華さを抑制した堅実な俳優・女優陣

 豪快なる勧善懲悪劇の中に「アメリカの外交・政治&軍事システム」への皮肉を込めた

ストーリーが放つ風刺性が一体となる光景は

 私に「破壊力溢れる政治風刺」の醍醐味・歴史に学ぶ精神の素晴らしさ

 アクション映画における「舞台の特性を生かす」事の重要性を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (脳天気なハッピー・エンドであるかのように見せかけて

 「現場の敵兵は全滅し、首謀者は死なない」幕切れが

 国際社会に対する皮肉を放っている点も見逃せません。)

 まさに表面的派手さにこだわった活劇世界の中に

 「途中で結論が読めても楽しめる」サービス精神と

 「アメリカ礼賛精神を程々にとどめる」理性を秘めた

 道化的アクション映画であると言えるでしょう。

 アメリカ人監督以上にアメリカン・エンターテインメントを愛したドイツ人

 R・エメリッヒ監督の作品でありながら

 外国人を悪役にしない&脇役陣に活躍の場を与える配慮によって

 同系統の作品「エンド・オブ・ホワイトハウス」とは一味違う輝きを放つ本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。

 追伸 今年も本ブロク「西村哲也の弁護系映画論」を

 よろしくお願いします。