映画に感謝を捧ぐ! 「ハート・オブ・ウーマン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はナンシー・メイヤース監督の「ハート・オブ・ウーマン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

事故によって「女性の心の声」が聞こえるようになった

広告マンの運命を描いた本作は

「少女漫画の実写版」を思わせるような気配と

 各種娯楽技が冴え渡る恋愛喜劇であります。

濃厚なる女性目線・恋愛ゲーム風味・ドタバタ喜劇を融合させたストーリーに

SF的特殊効果・男臭溢れる俳優M・ギブソン

ホームドラマ的親子関係・音楽映画要素を融合させることによって

様々な人が楽しめる娯楽作品作品へと変化させようという試みは

私に「女性向けビジネス」の内幕をのぞき見る感覚と

 対称的なストーリー&キャラクターが混ざり合う事による化学反応の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (スケール感を抑制し、二人だけの世界に徹する事によって

 

 ご都合主義臭を緩和した幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「ジャンル混在型女性優位映画」と呼びたくなる作品であると

 言えるでしょう。

 「女性の趣味嗜好」を重んじた作劇法&装飾を貫く直球精神と

 スター風味溢れる俳優・女優を最小限度にとどめ

 主演者の魅力をアピールするキャスティング・センスによって

 コミック的でありながらも親近感のある作品となった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。