映画に感謝を捧ぐ! 「昭和残侠伝」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は佐伯清監督の「昭和残侠伝」に
感謝を捧げようと思います。
日本映画史に残るアクション映画シリーズ「昭和残侠伝」の
1作目となる本作と
愛・知略・暴力が交錯する和製極道映画であります。
第2次大戦後の日本に訪れた「過渡期」を体現した舞台&ストーリー
時代劇と西部劇を融合させたキャラクター&アクション
渋みと哀愁の利いた主題歌が
冷静さと人情味を兼ね備えた高倉健氏の風貌&所作が一体となる光景は
私に「外国映画の手法を取り入れつつ、時代劇の伝統を守る」精神と
「極限まで抑制し、一気に爆発させる事」によって生じる化学反応の醍醐味を
堪能する機会をもたらしました。
(勧善懲悪劇の形態を取っているにもかかわらず
後年の極道映画「仁義なき戦いシリーズ」に通じる気配を放っている点や
ハッピー・エンドでありながらも「脳天気さ」を感じさせない
苦味の利いた幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「日本流情緒&暴力性を象徴する」アクション映画と
呼ぶにふさわしい一作であると言えるでしょう。
東映の不良性&スター時代劇精神が程よく混ざり合うことによって
日本製アクション映画に残る「娯楽映画シリーズ」となった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。