映画に感謝を捧ぐ! 「オブセッション 歪んだ愛の果て」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はスティーヴ・シル監督の「オブセッション 歪んだ愛の果て」に
感謝を捧げようと思います。
女性社員の副社長に対する「凶暴な愛」がもたらした
三角関係の行方を描いた本作は
軽やかさと陰鬱さが共存する愛憎劇であります。
コミュニケーションのズレによって生じた「愛憎渦巻く人間模様」を
サスペンスと青春映画の手法を融合させながら描くという試みは
私に「恋愛劇とサスペンスの秘めたる類似性」と
「男性の弱さ&女性の強さ」を娯楽的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪でありながら「過剰防衛」の気配を感じさせる決着が
理性的に正義を行うことの難しさを示している点も見逃せません。)
まさに「サスペンス系ラブ・ストーリー」史上屈指の
ブラック・ユーモア性を感じさせる作品であると言えるでしょう。
夫婦関係崩壊→再生の過程と
暴走する「イメージ」の影響力を
複数ジャンルの映像技&音楽を使い分けながら描くことに挑んだ本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。