映画に感謝を捧ぐ! 「豪勇ロイド」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はフレッド・ニューメイヤー監督の「豪勇ロイド」に
感謝を捧げようと思います。
運命のいたずらによって保安官代理となった
青年の運命を描いた本作は
外見以上の「学問性」を持ったサイレント喜劇であります。
場の状況に流されやすい性格を最大限に生かすことによって
町のヒーローとなった主人公を
喜劇性と活劇性のバランス感覚を保ちながら描いていくという試みは
私にサイレント喜劇の王道を駆使して
「精神と人間の関係」に踏み込んでいく光景と
無駄を廃したスリムな作劇法によって「突っ込み所」を
気にすることなく鑑賞させてくれる
娯楽的サービス精神の醍醐味に触れる機会をもたらしました。
(主演男優H・ロイドの「庶民的風貌」
異様なまでに気弱な町の住人・モンスター映画的な悪漢
典型的ハッピー・エンドに「笑い所」を添える幕切れが
作品のユーモア性を深めている点も見逃せません。)
まさに「喜劇系潜在意識論」と呼びたくなる一作であると言えるでしょう。
「潜在意識」に着目する先見性とドタバタ喜劇&アクション映画の定番を
着実に抑える堅実さが共存する本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。