映画に感謝を捧ぐ! 「オール・ザット・ジャズ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はボブ・フォッシー監督の「オール・ザット・ジャズ」に
感謝を捧げようと思います。
ブロードウェイで活動する演出家「ジョー・ギデオン」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
振付師兼映画監督B・フォッシー氏の心技体が炸裂する
異色の芸人伝であります。
舞台的華やかさに満ちた映像&音楽と
背徳的且つ陰鬱なストーリーが混ざり合うことによって生じる
映画的化学反応は
私に「エンターテインメント」の世界で
奔放に生きる人間の輝き&呪いと
陰と陽が混ざり合うことによって発生する背徳の美を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「ショー」に対する愛と皮肉が混ざり合ったかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰性ミュージカル・ドラマ」の雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。
舞台系ミュージカル&コメディの技法を駆使してシリアスドラマを描くことによって
「人生」の光と闇を写し出す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。