映画に感謝を捧ぐ！　「ブラッド・ブレイク」

ホラー 映画
　映画弁護人ＧＨＭ（西村哲也）です。 　今回はダリン・タフツ監督の「ブラッド・ブレイク」に 　感謝を捧げようと思います。 夜の刑務所で発生した怪現象に巻き込まれた　 　囚人２人の運命を描いた本作は 　「映画的ダイエット」の醍醐味を体現したホラー映画であります。 　悪魔系ホラーの王道と 　「刑務所」という舞台の特性を融合させ 　最小限度の状況説明台詞・効果音・流血による残酷描写で 　物語を引き締め、スリル＆神秘性を維持していくという 　大胆不敵な荒業は 　私に「適性範囲のスケール感の保つ」物語と 　「鑑賞者の想像力を刺激する」事を重視した映像表現の効能を 　目の当たりにする機会をもたらしました。 　（最終決着を抽象化することによって 　「善と悪の戦いに終わりはない」事を示した幕切れとなっている点も 　見逃せません。） 　 　まさに「文学的軽量ホラー」と呼びたくなる一作であると言えるでしょう。 　「暇つぶし」の領域に徹する堅実さと 　映像的インパクトよりもに「理解できない」事による恐怖を重んじる 　文学性を兼ね備えた本作と 　生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を！！！。